ハロー、ベイパー。
電子タバコ(Vape)は主力メーカーが中国に集中しており、中国製だから〇〇といった報道をよくみけますが、最近でも類似の爆発報道がありました。
原因は電子タバコ製品(Vape)に採用されているリチウムバッテリーであることがほとんど。
以下まずは爆発の報道からご覧ください。
中国製の電子タバコによる事故が海外で多発している。カナダでは電子タバコが突然爆発、使用していた男性は顔と喉に重いやけどを負ったほか、前歯2本も折れるという重傷を負った。
カナダ「トロント・スター紙」の報道によると、爆発した電子タバコの商品名は「wotofo phantom」。カナダの販売会社のホームページには中国製と明記されているが、同社と中国のメーカーはこの事件に対するコメントを出していない。
類似の事故は英国でも発生している。中国メディアの報道によると、昨年10月23日、英国人男性が中国製電子タバコを使用していたところ、タバコが破裂、高熱の液体ニコチンを吸い込んだため、この男性の肺に穴が開くという被害があった。
出典:Epoch Times
モデル名まで好評されているのは珍しいですね。
ちょうどレビューし終えたWotofoブランドのモデル「Wotofo Phantom」だそうです。
やっぱりメカニカルだったか……
※テクニカルだから必ず安全というわけではありません。
目次
メカニカルは知識を伴わないと危険
メカニカルModはバッテリーの電力をそのまま伝える”ただの筒”です。
その筒にアトマイザーをつけるんですが、自分で巻いたコイルの抵抗値がそのままバッテリーに伝わるので、極端な抵抗設定をしているとバッテリーに過負荷がかかってボン!することもあります。
また、テクニカルModと違いメカニカルには基本、制御基盤などがありません。そのまま電池のパワーがアトマイザーに伝わってしまいます。
バッテリーが劣化していたり、ショートすることで爆発の危険があるものなんですね。
こういったことを伝えずに「中国製である」ことを強調するのはどうかと。
別に中国びいきじゃありませんけど、中国製関係ないと思います。今回の件についていえばバッテリーはどこのものを使っていたのか、
抵抗値設定はどうだったのか、そこまで見ないと何とも言えないですね。
特にハイブリッド接続だと
バッテリーとアトマイザーのコンタクトピンが直接触れ合うので、かなりショートの危険性があがるんです。
Wotofoにしてみればいい風評被害じゃないですか、これ。※ただ報じられたのもモデル名だけで、該当製品がおかしい設計になっていない前提ですけど。
逆にいえば正しく使えばメカニカルほど長持ちする本体はないんです。
だってただの金属の筒なんだもん。
メカニカルの正しい知識が身に着けられる&魅力がわかる動画
この動画を見てメカニカルModを1本所有することになったほど素晴らしい動画!
Wotofo Phantomスペック
- ハイブリッドおよびスタンダードのトップキャップ
- 銅製コンタクト
- 18650サイズ
- 24金ゴールドプレート
類似の爆発事故
2015年10月…アメリカで電子タバコ爆発事故、顔の前で爆発して前歯2本折る事態。
電子タバコが顔の前で爆発。21歳男性が昏睡状態に(米)
2015年末…日本でメカニカル爆発
メカニカルチューブMOD爆発事故について(VAPE MAX-blog)
メカニカルの危険性やオームの法則についてはVape Beginerさんのこのエントリが詳しい。
【初心者向け】メカニカルなんか使う必要ないぞ。テクニカルで生きていこう。
電池は発火前このような状態を経て爆発するようです
なぜ爆発するのか?
もうそのまま引用しちゃいますね。電池については素人ですし。
実は、リチウムイオン電池は非常にデリケートな電池であるにもかかわらず、常用領域と危険領域が近接していることに理由があるのだ。
バッテリーの充電時に電圧が上昇すると、正極および負極が極めて強い酸化状態・還元状態に置かれる。これは正極や負極の材料が、ほかの低電圧の電池に比べて不安定化しやすいのだ。そのためにリチウムイオン電池は充電の際に数十 mVのレベルで充電電圧を監視する必要があり、電圧も極めて高い精度で制御しなければならない。
これらを怠ると、過度の充電により正極側では電解液の酸化・結晶構造の破壊が起きて発熱するのだ。負極側では、金属リチウムが析出して電池を急激に劣化させる。そして最悪の場合には、爆発や発火といった事故を引き越してしまうのだ。
小型でパワーが取り出せるのがリチウム電池のメリットですが、反面不安定にもなりやすい電池です。
なお通常は電子タバコ本体に使われるバッテリーはリチウムマンガン電池(IMR)という種類になります。
爆発を防ぐには?
リチウム電池を採用するモデルの場合、バッテリーが発熱して爆発する前にガス抜き(プシューっと出るらしい。見たことないですが)されるので、バッテリー部分にベントホール(空気穴)が開いているのは最低条件。ほとんどの中国製Modがそうなってますが例外もあるので。
- 極端な低抵抗にしない(目安0.5Ω以上、ギリギリでも0.3Ωにとどめる)
- バッテリーは信頼できるお店から、信頼できるものを選ぶ
- バッテリーをきちんと管理する(いつ買ったかメモしておくとさらに良い)
- 本体が熱を持ったらすぐ使用を中止する
- メカニカルを使う場合、電気の知識を勉強する(Ωの法則など)
- テクニカルだからといって過信しすぎないこと。(過去に少ないですが発火事故はあります)
- 不安なうちは手巻きしない
- microUSBで充電しない(バッテリーは別に充電する)※パススルーは絶対やめて。
ほとんどユーザー側の注意でなんとでもなることばかりです。普段はほとんど意識してませんしね。
バッテリーの爆発実験。※マネしないように
あえてメカニカルは勧めませんが……
自分が良いといって、メカニカルを安易には勧めませんし、初心者はテクニカルModを最初の一台にするべきだと考えます。メカニカルは自分も抵抗を確実にはかって、ハイブリッド接続ではなく1つアダプタをかまして接続していますし……。
リチウム電池は爆発の危険があるのは中国製に限らず、どこのメーカーのもの、日本製バッテリーであっても同様です。日本製だから安心だなんて、僕は神話だと思いますよ。
なお中国製だから安心というわけでももちろんないです。玉石混交で混沌とした市場ですので、
使用方法をよく守って使う必要があります。