ハロー、ベイパー。
リキッドで用いられるPG/VG比率と、それを吸引したことで人体にどういう影響があるのか、現時点では有効な統計データがないため、「厳密にはわからない」という状態が続いてます。
いちベイパーとしては、単純にPGとVGがリキッドの味をどう変化させるのかが大事なことだと思いますので、数々の先人たちがまとめてくださった
PG/VGのデータをもとに(リスペクト!)、自分なりのPG/VGが与える味の影響をまとめてみたいと思います。(引用多め)
目次
PG/VG/PEGの基本
リキッドのベースに使われるのはPG、VG、PEG(PEGは味付きカートマイザーに多い)。これらは不活性で人体への影響が少ないため、一般的に添加剤などに用いられることが多い。
出典:PG-VGちゃんと調べてみる - Gabish Vape Blog - 電子タバコのひとりごと -
通常の紙巻たばこの煙には約4000種の物質が含まれ、そのうち約200種類が致死性有害物質と言われています。
一方、電子たばこのニコチン入りリキッドは、ニコチンとPG、VG水、香り成分、その他微量のコリアンダーオイル・こしょう油・グアヤコール・バニリン・ソラノン・クエン酸トリエチル・安息香酸という非常にシンプルなもので、このリキッドをバッテリーの電力でニクロム線を加熱して、その熱で気化された蒸気を吸引するため、人体に与える影響は最小限に抑えられることが先進各国で示唆されており、いくつかの論文では、「おそらくタバコよりは安全」とのデータが報告されています。
しかし電子たばこの安全性についての統計学的データは未だ存在しません
出典:【激安通販デンタバワールドコラム】電子タバコリキッド VG(植物性グリセリン)とPG(プロピレン・グリコール)について
PG(Propylene Glycol=プロピレングリコール))溶液
- リキッドで最も使われているベース
- 人体への影響が少なく血管に入れても害がないとされる(そのため坑不安薬のベースにも使用されている)
- 殺菌効果と坑ウィルス効果を持ち、病院の滅菌・消毒スプレーにも含まれている。
- 人体への影響に関する研究は古くから行われていて、吸引による人体影響がないことがこの70年間証明されている。(コンサートでのスモークとか)
- 有機物ではない化学薬品のため、アレルギーなどは起きない。(けどよくフォーラムなどでは聞く)
- 皮膚への影響がないことになっているが、喉の痛みや渇きを覚える話は聞くことがある。
- 幼児・成人ともに身体への影響(痙攣・全員性毒性)が表れた例はあるが、低容量で慢性的な毒性はないことになっている。⇒安全衛生情報センター調べ
- フレーバーの乗りがよく、最適なスロートヒット(TH)を提供するとされている。
- 水に非常に溶けやすく、保湿性が高い
- 様々な医薬品、化粧品に用いられている
VG(Vegetable Glycerin=植物性グリセリン)溶液
-
PGの代用としてリキッドベースに使用されるが、PGへの添加という意味合いが強い。
-
化粧水、保湿ジェル、美容クリームに必ず添加される。医療分野では利尿薬、脳圧降下薬、浣腸液、目薬などに用いられる。
- 粘度が高く、もしVGを主なベースにするならば、10-20%程度の精製水やアルコールで薄めるとよい
- 吸引に関する研究は日が浅いが、一般的にPGよりも安全性が高いと言われている。
- 人体にとっては複合炭水化物とみなされ、代謝によって体内に蓄積される(脂肪化)
- VGの精製方法は5種類あり、そのため銘柄によってはアレルギーや拒否反応が起きることがある。(動物性、植物性材料からの精製、バイオ燃料の副産物、あるいはPGと同様に化学物質からの化学合成。植物性グリセリンはココナッツ油やパーム(ヤシ)油などから精製される。)
- 一般的にケミカルから化学合成されたものが吸引に推奨される。
- VGはPGに比べて自己殺菌効果が低いため、亜硫酸塩を加えることで保存に適するようになる。このため長期保存したVGはベースに使っても大丈夫なのか?が話題になることがしばしばある。 ⇒冷蔵保存を推奨する声もある。
- PGよりも多くの蒸気を発生させる。
- スロートヒット(TH)はなく、また無味無臭である。(いやいや甘いものが結構ある)⇒スロートヒットがPGより弱い
- 油脂を連続で吸引することで世界で2例しか症例のない「リポイド肺炎」(ガソリン・油脂・灯油を持続的に吸引することが原因)にかかる可能性がある
- フレーバーのノリが悪い
PEG (ポリエチレングリコール)
『Totally Wickedでしか見たことないです。』
- リキッドのベースとしてそれほど有名ではない。(私も1本しか持ってないし)
- 様々な配合があり、リキッド用にはPEG-400が使われているものが多い。
- 粘度は自由に調整が可能で固形ワックスから薄め液のようなものまでの形態を持つ。
- 吸引に関する研究の歴史は浅い。
- PG/VGに比べてフレーバーの乗りがよいと言われる。
■その他
これら3つのベースはいずれも無害とされ、食品、スキンクリームなどにも使用されている。またPGは肺移植患者の吸引薬にも使用されているため、データシート(MSDS)の警告は無視しても問題ないとされている。
PGが不燃液の成分となっている理由は凍結温度が低く、毒性がないため人体に触れる可能性のあるものとして保管上の安全を得るため、そして材料費が安いため。
VGは沸点まで持っていくと有毒なアクロレインに変質する。ただし、これまでどの研究でも理論上起きえるはずの変質が電子タバコで起きた例がない。Intellicigの調査でも温度を上げてもアクロレインが検出されず、これは他のリキッド成分(精製水など)の影響で沸点が上がっているのではないかというもの。また、アトマイザーの温度はアクロレインを生成するだけの温度にはなるが、蒸気化してしまっているためアクロレインになるべきものおが残ってないのではないか。アクロレインは強い匂いを持つようで、もし生成されているのであれば気づけるはずとのこと。(ちなみにリアルタバコには入っている)
⇒有害なアクロレインは発生するデータが出ている、とご指摘受けました。ただし無茶苦茶な加熱条件とのこと。英文PDF
リキッドの味が良くなるのはPG
よくある誤解として、「VG比率が高いほうが甘い」というものがありますが、実際には逆。
もしVGMAXのリキッドが甘いのであれば、それはおそらく「蒸気化⇒水分化したリキッドをなめてるから」だと思われます。つまり香料(スイートナー)を味わってしまっているだけです。もちろんグリセリン自体にも甘味はありますから、それで感じる部分もあるのですが……。
本来フレーバーの甘味を感じるのは、脳が香料を”甘い”と錯覚するからなので、よりフレーバーが際立つPG比率が高いリキッドのほうが、
甘さのレベルは高くなるのです。
※スイートナーでガンガン甘くしているリキッドは別
ただ、PGはスロートヒットがあるのと、煙量が減るため、それを嫌う方や、とにかく煙の量を出すクラウドチェイサーには好まれない傾向にあるかと思います。(ドリッパーで吸い終わった後にエグミを感じる)
このことから、最もバランスの取れているのが50:50比率で販売されています。気になった方は公開されているリキッドの成分表を見てみるとオモシロイでしょう。
各メーカーリキッドの比率傾向
海外リキッドの傾向(誤認識あるかも)
EU・中国・韓国→VG/PG 30/70のようなPG比率の高いリキッドが多い
アメリカ→MAXVGなどVG比率の高いリキッドが急速に増えた
フィリピン→けっこうバラバラ
マレーシア→50/50が主流国産の主なブランドのVG/PG
KAMIKAZE 70/30
BI-SO 60/40、50/50
MK VAPE 60/40
Koi Koi 80/20
Vape Fuel 50/50
国産はけっこうバラバラ低VG派(主に50/50)
・ 味がはっきりしてるからおいしく感じる。
・ どんなアトマイザーでも気にせず使えるからこっち。
・ 甘いリキッドは苦手だからこっち。
・ 職場でも吸うから煙が少ないほうがありがたいのでこっち。
・ 高VGは腐るのが早そうだからなんか嫌。
・ 高VGはもっさりしてて味がぼんやりしてるのが多いからこっち。
・ 高VGはチェーンスモークするとグリセリンが鼻水みたいになるから嫌。高VG派(主にMAX VG)
・ 煙量も多いほうが満足感あるからこっち。
・ 濃厚で複雑な味が好きだからこっち。
・ 高VGのほうが味が濃いイメージがあるからこっち。
・ 健康志向なのでMAX VG、オーガニック香料のリキッドしか吸いません。
・ 猫を飼ってて、PGは猫が貧血になるとか聞いたからこっち。
・ 味というか煙の舌触りがいい気がするからこっち。
・ 低VGはシャバシャバで味が飛びやすくペラい味のイメージがあるからこっち。出典:VG・PG比率はどれがいいのか - 電子タバコ情報サイト VAPEch(ベイプチャネル)
タバコの代用にするなら?
喫煙所もどんどん減ってきていて、
日に日に喫煙者にとっては肩身の狭い世の中になってきていますよね。
VAPE(電子タバコ)を禁煙に使おうと思われる方もいらっしゃるかと思います。
大前提、日本国内で流通する一般のリキッドはニコチン濃度0mgのものだけです。(海外からの自己輸入に限り、限定的に認められていますが、今回は割愛)
ニコチンを0にした上で、これから禁煙を考えているひとにとって、最初のリキッド選択はおそらく
もっとも流通が多いと思われる50:50のものになるのでは?と予想されますが、もし選べるのであればリアタバと同じくスロートヒットの得られやすいPG比率が高いものをチョイスしたいですね。
国産だと見かけづらいですが、PG80:VG20が、海外の有名リキッドでも一番売れているそうですし、煙も出づらく味が濃いPG濃度の高いリキッドを選ぶのが、タバコからの乗り換えにはオススメできるといえるのではないでしょうか。と個人的には思います。あくまで個人の見解ネ。
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