ハロー、ベイパー。
電子たばこにはIQOS/Gloなどの「加熱式タバコ」と、Ploomtech(プルームテック)等のVAPE(ベイプ)の2種類があるのは皆さま周知の事実ですが、その健康被害については”ある””なし”はっきりしない状態が続いております。
それもそのはず、まだ登場してから間もない製品群であるため、十分な臨床データがそろっていないのです。
しかし、今日もまた一部の電子たばこ製品に発がん性物質があるという研究データが発表されました。今回は厚労省からのソースです。
続きからご覧ください。
目次
電子たばこ 一部製品に大量の発がん性物質 厚労省
香りや味が付いた液体を電気で熱して蒸気を吸う「電子たばこ」について、厚生労働省の専門家会議は、「一部の製品で発がん性物質が大量に含まれている」などとする調査内容を明らかにしました。
電子たばこは、10年ほど前に中国で開発され、欧米の若者を中心に流行し、現在、400以上の銘柄が販売されています。厚労省の専門家会議は27日、健康への影響について調査内容を報告し、国内で販売されている複数の銘柄で、蒸気の中にホルムアルデヒドなどの発がん性物質が高濃度で含まれていることを明らかにしました。また、利用者のなかに肺炎などの健康被害も確認されたということです。
国立がん研究センターたばこ政策研究部・望月友美子部長:「出てくる蒸気の中にアセトアルデヒドとかホルムアルデヒドのような発がん性を持つものが大量に出てくるというのが分かってきているので、それについて利用者の方たちはまだほとんど知らないという状況だと思う」
日本では、電子たばこは法律上、「たばこ」にはあたらないため、未成年の吸引について規制はなく、厚労省は引き続き健康への影響を調査し、規制の在り方などについて検討する方針です。
医学的なデータがもっとそろってこないとなんともいえないソース。一部銘柄というのが具体的に何を指すのか、発がん性物質というのはVAPEのリキッドだけでなく多くの食品、飲料に含まれていると思うが、それと同じことなのか。ミスリードを誘う文言な気もします。
公平に考えるなら、たとえばラーメンなら〇倍の発がん性があり、電子たばこはそれよりリスクが高いので、規制を検討するべき、などといった判断が必要になりそう。
妊娠中の喫煙が胎児に害を与えるメカニズム解明 「電子タバコにも同様のリスク」と研究者
ニコチンよりもフリーラジカルが危険
日本産婦人科学会の「産婦人科診療ガイドライン」では妊婦の喫煙が胎児や母乳、子どもの将来の健康に悪影響を及ぼすと明記されており、妊娠初期に禁煙指導を行うことが推奨されている。
研究チームは当初、タバコに含まれるニコチンが母体と胎児の健康に悪影響を与えると推測していた。
しかし、豪州やタイで喫煙ないしタバコの煙に汚染された環境下にいた妊婦や生まれた子どもたちを解析したところ、ニコチン以上に有害な存在が確認されたという。それが「フリーラジカル」だ。
フリーラジカルは他の原子や分子とすぐに反応する性質を持っている。これが喫煙によって有毒な化学物質とともに体内に取り込まれ、血流を介して全身にいきわたることが問題だと、研究を行ったUTSのブライアン・オリバー博士は指摘している。
「フリーラジカルは漂白剤に使用される過酸化水素のような存在であり、体内の組織を漂白するように化学的に変異させてしまうのです。この一連の反応が母体だけでなく発達途上の胎児にも広がっていました」
この結果から研究チームが問題視したのが、専用の液体を蒸気にして吸引する「電子タバコ」だった。電子タバコはニコチンを含まないものもあり、通常のタバコよりも健康に悪影響を与えないとする声もある。
そこで妊娠したマウスや人の肺細胞を用いて電子タバコ由来のフリーラジカルが与える影響を調査した結果、アレルギー性喘息の発症リスクや重症度が上昇することが確認されたという。
チュラーロンコーン大学のパワン・シャルマ博士は、「電子タバコであっても胎児に悪影響を及ぼす可能性が高く、妊娠中の電子タバコの使用を安全と見なすべきではないことを示す結果だ」とコメントしている。
フリーラジカルってなんぞ?と思ったので調べてみました。電子タバコはニコチンもタールも基本発生しません。
聞いたことのない「フリーラジカル」とは?
この世の全ての物質は全て原子からできています。原子というのは物質を構成する最小の単位で、原子核を中心にその周りを電気的に負(マイナス)に帯電した電子が回っているという形で現されます。通常、電子は一つの軌道に2個づつ対をなして収容されますが、原子の種類によっては一つの軌道に電子が一個しか存在しないことがあります。このような「不対電子」を持つ原子または分子をフリーラジカル(遊離活性基)と定義しています。フリーは英語で「自由な」、ラジカルは「過激な」という意味で、フリーラジカルは自由な過激分子ということになります。
本来、電子は軌道で対をなっている時がエネルギー的に最も安定した状態になります。そのためにフリーラジカルは一般的には不安定で、他の分子から電子を取って自分は安定になろうとします。フリーラジカルとは、「不対電子をもっているために、他の分子から電子を奪い取る力が高まっている原子や分子」と定義できます。
簡単にggってきた感じだと、活性酵素とか東洋医学系の話っぽく。やや眉唾、、とまでは言いきりはしませんが、今回のフリーラジカルについては、さらに研究が進まないとなんとも言えないですね。ちょっと気になりますけど。
まとめ:現状、VAPEはほぼ無影響。
IQOSなどの「加熱式タバコ」はタールフリー、ただしニコチンは含まれます。
VAPEについては、国内で販売されているリキッドはすべてノンニコチンリキッドですので、ニコチンも、タールも0です。
今回の一部報道で、「フリーラジカル」については完全にグレー。ソース元でも詳しい測定環境が記載されておらず、健康に良い、悪いを判断するには至りませんでした。
厚労省の発表については、今後の研究次第で、規制を検討するかどうかと、慎重論です。
妊娠中の方のVAPE利用については、ニコチン・タールフリーといっても、自分だけの責任ではないので、今回の報道に限らずやはり控えるべきかなあというのが個人的見解です。
一般的にはVAPEは今回の報道を受けても、特に影響は考えなくてもよさそうですね。しいていえば、VAPEの喫煙マナーをより向上させていきましょうね、と発信するくらいでしょうか。
しかし、どうも「たばこ」と名前がついているだけで世間からは悪者視される傾向がありますが、いったいこれからどういう方向に進んでいくのでしょうね。
海外ではおおむね認められていて(一部では禁止も)、それこそ禁煙対策の一番のアイテムとして、保険が適用される例もあるのですが。今後の動向に注目しましょう。