電子タバコのバッテリーにはリチウムイオン、広くはリチウムマンガン電池が用いられていますが、
再充電可能回数が500回程度で、寿命のあるものでした。
しかし海外のコーネル大学研究チームがよりエネルギー貯蔵能力が高い「リチウム電池」を常用可能にする技術を発見したそうですよ。
リチウム電池を再充電可能にする技術
原文
正極にリチウム金属酸化物、負極にリチウムを吸蔵する炭素などを用いた二次電池(充電可能な電池)が「リチウムイオン電池」で、ノートPCやスマートフォン、ハイブリッド自動車や飛行機などに広く用いられています。一方、負極に金属リチウムを用い、正極にはフッ化黒鉛や塩化チオニルを用いるのが「リチウム電池」です。
コーネル大学で化学・生物分子工学を教えるリンデン・アーチャー教授と大学院生のスネハシス・チョードリーさん率いるチームは、この正極と負極の間にできるデンドライトの成長を抑え込む方法を編み出しました。用いるのは、セラミック製のセパレーターではなく、ポリ酸化プロピレンと交差結合させたポリエチレンオキシドと、二酸化ケイ素を用いて作った高分子膜です。膜は有孔で、イオンは通過してもデンドライトは通りません。今回生み出した膜を用いると、室温でも良電導性を保つことが可能になるそうです。
今回の「発見」の素晴らしいところは、電池の技術を根本的に改める必要がないところ。リチウムイオン電池でもセパレーターとして高分子膜を使っているように、今回生み出された膜は様々な電池に組み込むことが可能。さらに、ナトリウムやアルミニウムのように、リチウムと同じくデンドライトによって用途が限定されている他の金属を役立てることができるかもしれないとのことです。
これでよりパワフルなバッテリーが近い未来登場する可能性が出てきました。
さらにほぼ無限の寿命を持つバッテリーを作る方法が開発される - GIGAZINE
によれば
MITとSamsungが、現在のリチウムイオン電池で使われている液体状の電解質に代わる、固体電解質を開発したと発表しました。これによって、バッテリーの寿命が「ほぼ無限」まで延びるほか、安全性が向上し、耐寒性もアップする
従来のリチウムイオン電池だとライフサイクルはJIS試験で500回から1200回ほど。充放電回数と一致するものではありませんが、固体電解質にするとサイクルは何十万にまで増加するので、ほぼ際限なく使い続けることができます。
と報じられており、これが実現できれば一度買えばほぼ買い換える必要のないバッテリーという夢のような未来が待っていることになります。
先述したリチウム電池とは種類が異なりますので組み合わせられるかどうか、またどれくらいのコストが必要なのかわかりませんし、新しい技術ということですぐには浸透しないのでしょうけど。
形あるものはいつかは壊れる、が死語になる時代が来るんでしょうか?
個人的には充電時間が無駄だなぁと思うので充電スピードが上がるほうが今はうれしいですけど。
無駄なんだ、無駄だから嫌いなんだ無駄無駄。。。
モバイル用(スマートフォン)バッテリーの革新も望まれる
みなさんがお使いのiPhoneやAndroid(スマートフォン)。
どうしても気になるのがバッテリーの持ちですよね。といっても泣かなかリチウムイオン電池に続く技術が出ていない現状。
そこで発達するのが充電技術なのですが…最近だとこんな技術が発明されていますよ。
遠距離無線充電
期待大! 2017年の新型iPhoneは遠距離無線充電に対応か
今までワイヤレス充電のQi(チー)という技術は存在していたのですが、
ケーブルを刺さずに充電できる無線充電のメリットは誰もが知っていますが、いまだに無線充電に対応しないのがiPhone。Apple Watchは無線充電に対応しましたが、iPhoneでは無線のむの字も聞いたことがありません。しかしBloombergによると、アップルは2017年の新型iPhoneに無線充電を搭載する計画なんですって!
韓国の技術では5m以内の40台のスマホを同時充電できる規格が開発されています。
個人的にはソーラーバッテリーがもっと発達すると、
わざわざ充電する手間が省けて楽ちん、なんですけどね。
電子タバコには無縁の技術?
遠距離での充電が可能になってしまうと、異常発熱や爆発の予兆が感じ取れなくなってしまうので、
電子タバコ(VAPE)の世界で、無線充電は無縁かもしれませんねえ。
便利の代償が大きすぎますから。まあこれを言ったらスマートフォンの無線充電も同じことかもしれませんが…。
なんだかんだしばらくはIMR18650が主流かつ、バッテリー外付けModで、複数のバッテリーを入れ替わり立ち代わり充電するスタイルが良いのでしょうね。
ソース:再充電可能で安全なリチウム電池が現実的なものになる新発見
1次ソース:Room-temperature lithium metal battery closer to reality | Cornell Chronicle